普段から食養のための食事を頻繁に取り続ける

薬膳料理には、「食療」のための食事と、「食養」のための食事があります。
食療のための食事とは、病気を治療するための食事のことであり、食養のための食事とは病気を予防するための食事のことを言います。
ですから、健康なかたであっても薬膳料理など関係ないと言わず、または興味本位で一度や二度食べてみるだけにとどまらず、定期的に食養のための薬膳料理を食することをお勧めしたいですね。
人間は健康な時には病気のことを考えることなどめったになく、暴飲暴食や無理なダイエット、睡眠不足などの不摂生を繰り返します。
しかしながら、健康を害して初めて、それまでの不摂生を悔やみます。
そうした場合に、食療のための食事を摂ると良いわけですが、それよりも普段から食養のための食事を頻繁に取り続けるほうが良いと思いませんか。
なぜなら、食事療法というのは、薬とは違いますから即効性のあるものではありません。
しかし、食事というものは誰もが毎日2?3回は摂るものですから、確実に身体に影響してきます。
ですから、本来であれば薬膳料理ではなくとも、常々から健康的な食生活をしていれば健康を害すことなどほとんどないのです。
ですが、やはり人間は美味しいものが好きですから、毎度、健康的な食事というわけにもいかないのでしょう。
忙しさからお手軽なインスタントに偏る場合もあるでしょう。
ただ、一度、薬膳料理というものを召し上がってみることをお勧めいたします。
味付けも工夫がなされているものが多いですし、イメージと違っているかもしれませんよ。  


Posted by シマアイカ at 2009年12月22日21:22薬膳料理の基本

薬膳料理は、非常に奥が深い料理

前回、薬膳料理というのは、中国で古来より伝わる陰陽五行説を基礎とした食養生の方法を取り入れた料理であるという説明をいたしましたが、今回はその陰陽五行についての説明をしようと思います。
まず、陰陽の説明ですが、これは簡単にいえば、陰と陽のように、どちらか片方だけが単独で存在することはありえず、必ず、相反するものと対で存在しているものを指して言います。
そして、それらのどちらかが常に盛衰しているという考え方を陰陽思想と言うのです。
例をあげますと、昼と夜、動と静、男と女、善と悪などがそうですね。
一方、五行思想の説明をいたしますと、この世に存在する万物というのは総て、「木・火・土・金・水」という五つの要素によって成り立っているとする考えを言います。
さて、これらが、どうして薬膳料理に関係があるのかと言いますと、たとえば陰陽思想から考えますと、身体を冷やす食べものと、身体を温める食べものと、その中間のどちらの作用もない食べものがあります。
それらの組み合わせやバランスをよく考えて食べることが、健康な身体には大事なので、薬膳料理ではその部分がきちんと計算されています。
また、人間の体は季節によっても体調が大きく変わりますから、季節ごとに食事内容も大きく変わらなければならないとし、その部分も薬膳料理ではきちんと考えられているのです。
さらに細かくお話するとすれば、人間身体は1日の間でも変化をしているので、厳密にいえば、1日の中でも身体に合わせたメニューを作ったほうがより良いということになります。
薬膳料理は、非常に奥が深いお料理なのです。  


Posted by シマアイカ at 2009年12月21日18:24薬膳料理の基本

薬膳料理とはどのような料理?

「薬膳料理」というお料理を聞いたことがあると思います。
一般的なイメージで薬膳料理と聞きますと、どのようなものを思い浮かべるでしょうか。
健康に良いようなイメージがひとつあると思います。
薬草を使ったお料理を思い浮かべるかたもいらっしゃると思います。
美容に良いというようなイメージを持つかたもいらっしゃるでしょう。
精進料理のようなものを思い浮かべるかたも、いらっしゃるかもしれません。
たぶん「薬膳」という文字からのイメージが強いのでしょうね。
だいたい、そのような感じのお料理と思って良いのではないかと思います。
しかし、せっかくアクセス頂きましたので、薬膳料理とはどのようなお料理であるのか、今回、しっかりと覚えていただくと嬉しいですね。
薬膳料理とは、一言で言うとしたならば、中医栄養学に基づいた料理のことを言います。
もう少々詳しく説明しますと、中国で古来より伝わる、陰陽五行説を基礎とした食養生の方法を取り入れた料理であると覚えておくと良いのではないでしょうか。
また、「医食同源」という言葉を聞いたことがあると思います。
医療も、普段の食事もどちらも人間の生命を養い、健康を維持するためのものであり、その源は同じであるという考え方を言いますが、薬膳料理とは、まさに、この医食同源の意味合いをもった食事のことを言うのです。
ですから、薬膳料理を学び、普段の食事に生かすことで、健康で長生きできるようになるのも不思議なことではないのです。
次回は陰陽五行のお話をいたしましょう。  


Posted by シマアイカ at 2009年12月20日19:21薬膳料理の基本